ブラック企業にならないで

2013-12-18

昨日厚生労働省が若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組として、対策を行い、今般、その状況を取りまとめ、発表しました。いわゆる「ブラック企業」の実態調査と法令違反に対する違反の指摘を公表し、勧告に従わない場合、今後企業名の公表や罰則になっていくと思われます。

企業の実体については本日の新聞に詳しく載っていますので、見てください。

なお本日は事業者サイドに立って、どのような行為が法令違反になるか?厚生労働省の事例集を基に考えてみたいと思います。バブル崩壊後、人余りからどの企業の法令すれすれの行為を雇用者にしてきています。その度を越したものが、「ブラック企業」なのでしょうが、他の企業を見て、うちでもやろうと、法令を超えた行為をしている事業者がいると思います。他所ではOKだから、うちもOKって思ってませんか?次に挙げる事例を参照に適切な労働環境を作る共に、法令に乗っ取った経営に勤めてください。

ブラック企業の事例

  1. 長時間労働等により精神障害を発症したとする労災請求があった事業場で、その後も、月 80 時間を超える時間外労働が認められた事例 30 歳代前半の労働者から、長時間労働やパワーハラスメントが原因で精神障害になったとして労災請求があったことを契機に監督指導を実施したところ、以下の事実を確認した。

    ① 監督署がIDカード等の労働関係に関する書類を調査したところ、36 協定の上限時間を超え、最も長い者で月 80 時間を超える時間外労働が行われていたこと
    ② 時間外労働に係る割増賃金を定額の手当(最高 3 万円)で支払うこととし、労働時間の把握を行っていなかったが、労働時間を確認したところ、法定支給額に不足していたこと
    ③ 時間外・休日労働が月 80 時間を超える労働者に係る医師の面接指導等について、実績がなく、より積極的な運用が求められると判断されたこと

  2. 社員の 7 割に及ぶ係長職以上の者を管理監督者として取り扱い、 割増賃金を支払っていなかった事例 監督指導時に確認した事実は以下のとおり。

    ① 会社は、正社員のうち 7 割程度を占める係長職以上の労働者(半数程度が20 歳代)を、労働基準法第 41 条第 2 号に基づく管理監督者として取り扱っていたが、監督署が係長職以上の労働者の職務内容、責任と権限、勤務態様、賃金の処遇等を確認したところ、労働基準法第 41 条第 2 号に定める管理監督者とは認められなかったこと
    ② 当該管理監督者とされていた労働者について、労働時間管理が適正に行われておらず、また、時間外労働に係る割増賃金が支払われていなかったこと

  3. 営業成績等により、基本給を減額していた事例 会社の労働者の平均年齢は、20 歳代後半。監督指導時に確認した事実は以下のとおり。

    ① 商品売上額や在庫管理状況が不良の場合に、基本給を減額する制度(基本給×マイナス○%とする規定や、マイナス○万円とする規定)を設けており、基本給の一部が支払われていない月が認められたこと
    ② 会社は、始業・終業時刻を静脈認証により把握し、時間外労働を労働者からの残業申請により管理していると説明したが、監督署が調査したところ、静脈認証と残業申請の記録に乖離が生じており、会社の人事労務責任者もその乖離についての合理的な説明ができなかったこと

  4. 月 100 時間を超える時間外労働が行われていたにもかかわらず、健康確保措置が講じられていなかった事例 会社の労働者の平均年齢は、20 歳代後半。 監督指導時に確認した事実は以下のとおり。

    ① 監督署が静脈認証システムの労働時間記録等の関係書類を調査したところ、36 協定の特別条項の上限時間を超え、最も長い者で月 100 時間を超える時間外労働が行われていたこと
    ② 時間外労働に係る割増賃金は定額で支払われているが、把握した労働時間と突き合わせをしておらず、支給額に不足が生じていたこと
    ③ 衛生委員会が設置されておらず、長時間労働者の健康障害の防止を図るための対策の樹立について、調査審議されていなかったこと。また、時間外・休日労働が月 80 時間を超える労働者に係る医師の面接指導等について、実績がなく、より積極的な運用が求められると判断されたこと

  5. 無料電話相談を契機とする監督指導時に、36 協定で定めた上限時間を 超え、月 100 時間を超える時間外労働が行われていた事例 9 月 1 日の無料電話相談において、20 歳代の正社員から、月 150 時間もの残業を行っているとの情報提供を受け、監督指導を実施したところ、以下の事実を確認した。

    ① タイムカード等の関係書類を調査したところ、36 協定の特別条項の上限時間を超え、正社員では最も長い者で月 84 時間の時間外労働が行われており、また、パート社員の中には、月 170 時間もの時間外労働を行っていた者もいたこと。
    ② 時間外・休日労働が月 80 時間を超える労働者に係る医師の面接指導等について、パート社員は対象としておらず、また、正社員を含めて実績がなく、より積極的な運用が求められると判断されたこと

  6. 労働時間が適正に把握できておらず、また、算入すべき手当を算入せずに割増賃金の単価を低く設定していた事例 会社の労働者の平均年齢は、20 歳代後半。 監督指導時に確認した事実は以下のとおり。

    ① 時間外労働に係る割増賃金の単価計算において、算入すべき手当(業務手当、地域手当、付加手当、住宅手当(一律支給のもの)(若手社員では賃金の約 2 割 5 分に相当))を算入せず、割増賃金の単価が低く設定されていたこと
    ② 会社は、始業・終業時刻をタイムカードにより把握し、時間外労働を労働者からの残業申請により管理していると説明したが、監督署が調査したところ、タイムカードと残業申請の記録に大幅な乖離が生じており、会社の人事労務責任者もその乖離についての合理的な説明ができなかったこと

事例を見られると、ここまでひどくはないけど、少し思い当たる点があるって事業主さんはおられませんか?これは放っておけば大変なことになります。従業員の従業員の権利があり、それを尊重しながら、企業は大きくならなければなりません。少し不安になった事業主さんは専門家に一度ご相談なさってください。

なお当事務所では来年の個人事業主の帳簿保存義務拡大に向けて、会計記帳サービスを始めました。ご興味ある方々は是非一度ご相談お待ちしてます。(会計記帳サービスはこちらへ)

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